起動モード

Rabbitはコマンドラインから起動する方法とコマンドランチャーか ら起動する方法(例えば、ダブルクリックで起動する方法)があり ます。どちらもrabbitコマンドを使うことになります。

コマンドライン

コマンドラインから起動する場合は引数にスライドを書いたファイ ルを指定してください。

% rabbit XXX.rd

例えば、XXX.rd の内容はこのようになっています。

= タイトル

:author
  発表者名

= 1ページ目

ここは内容

= 2ページ目

おしまい

sample/rabbit-implementation.rdを使うには、トップの ディレクトリで以下のようにします。

% rabbit sample/rabbit-implementation.rd

ただし、いくつかのサンプルは、テーマがsample/rabbit/theme以 下にあるためトップからではうまく表示できないかもしれません。 サンプルの実行は sample ディレクトリに入ってするとよいでしょ う。

WindowsユーザならRDファイルをbin/rabbit.batにドラッグアンド ドロップしてもよいです。

あるいは、*.rd(とか*.rab(Rabbitの略))を

<rubyをインストールしたフォルダ>\bin\rubyw -S rabbit

に関連付けて、RDファイルをダブルクリックすることで起動するこ ともできます。

オプション

-t, --theme=THEME
テーマを指定します。
-I, --include=PATH
ロードパスを追加します。ロードパスはテーマの検索などにも 使用されます。
--comment-theme=THEME
コメント用のテーマを指定します。現在利用可能なテーマはス ライド下部にコメントを表示するfooter-comment(デフォルト) と、スライド上にコメントを流すstream-commentです。
--allotted-time=TIME
プレゼン時間を指定します。タイトルスライドにメタデータと して指定したプレゼン時間よりも優先されます。
-B, --base=BASE
入力ソース中の相対パス(例えば画像へのパス)を解決するた めのURIまたはパスを指定します。省略した場合は入力ソースの 種類に応じて自動的に決定されます。
-T, --type=TYPE

入力ソースの種類を指定します。

入力ソースの種類は file(デフォルト), argf, uri のいずれかを指定します。

argf

入力ソースとしてARGFを利用します。つまり,標準入力から ソースを入力することも出来ます。

ソースの自動再読み込み機能は利用できません。

例:

% rabbit --type argf file1.rd file2.rd ...

とか

% cat file1.rd file2.rd ... | rabbit --type argf

とか

% rabbit --type argf
= title
...
^D

とか

file

デフォルト。つまり--type fileは省略可。

指定したファイルからソースを取得します。

ソースの自動再読み込み機能を利用できます。

例:

% rabbit --type file file.rd
uri

指定したURIからソースを取得します。

ソースの自動再読み込み機能を利用できますが、パフォーマ ンスなどを考慮して、最後にソースを読み込んでから一定時 間(現在は60秒)以上たたないとたとえソースが変更されて いてもソースを再読み込みしません。

例:

% rabbit --type uri https://raw.github.com/rabbit-shocker/rabbit/master/sample/rabbit-implementation.rd

とか

% rabbit --type uri ftp://.../XXX.rd

とか

ちなみに、

% rabbit --type uri file:///.../XXX.rd

とか

% rabbit --type uri /.../XXX.rd

とかは

% rabbit --type file /.../XXX.rd

と同じ

memory

ソースをメモリ上に置いて管理します。このタイプではdRuby やSOAPなどのインターフェイスを用いてソースの内容を書き 換えることができます。

初期ソースはファイル名を指定して、そのファイルの内容を 与えることができます。

例(初期ソースなし):

% rabbit --type memory

例(初期ソースあり):

% rabbit --type memory file.rd
-e, --encoding=ENCODING

入力ソースのエンコーディングを指定します。

指定しなかった場合は自動検出を試みます。

-f, --full-screen, --no-f, --no-full-screen

フルスクリーンモードで起動するかどうかを指定します。

デフォルトではフルスクリーンモードにはなりません。

--index-mode, --no-index-mode

一覧モードで起動するかどうかを指定します。

デフォルトでは一覧モードにはなりません。

-w, --width=WIDTH

ウィンドウの幅を指定します。

デフォルトは800です。

-h, --height=HEIGHT

ウィンドウの高さを指定します。

デフォルトは600です。

-S, --size=WIDTH,HEIGHT
ウィンドウの高さと幅を指定します。
-s, --save-as-image
各スライドを画像として保存し,終了します。
-i, --saved-image-type=TYPE

保存される画像の種類を指定します。

例えば,png(デフォルト)とかjpegとか。

-b, --saved-image-base-name=BASE_NAME

保存される画像のファイルのベース名を指定します。保存され る画像の名前は"#{ベース名}#{ページ番号}.#{拡張子}"となり ます。

デフォルトはスライドのタイトルです。

もし、ファイルシステムのエンコーディングがUTF-8ではないの に、ファイル名がUTF-8で保存される場合は、環境変数LANGとか G_FILENAME_ENCODINGとかを設定するとよいかもしれません。

--output-html, --no-output-html

保存されたスライドを表示するHTMLを生成するかどうかを指定 します。

デフォルトでは生成しません。

--output-index-html, --no-output-index-html

保存されたスライドのサムネイルを表示するHTMLを生成するか どうかを指定します。

デフォルトでは生成しません。

-p, --print

スライドを印刷し,終了します。--output-filenameを指定する ことによりファイルに印刷したり、プリンタに直接印刷するこ ともできます。

ただし,現在のところ,あまり品質はよくありません。

-o, --output-filename=FILENAME

印刷ファイル名を指定します。印刷フォーマットは拡張子によ り決定します。拡張子が.psの場合はPostScript形式で,.pdfの 場合はPDF形式で出力します。それ以外の場合はPostScript形式 で出力します。

"|プログラム名"とすると、PostScript形式の出力をプログラム に渡します。

デフォルトは"#{スライドのタイトル}.ps"です。

--paper-width=WIDTH

印刷時の用紙幅を指定します。用紙幅の単位はinchです。

デフォルトは横置きA4の幅です。

--paper-height=HEIGHT

印刷時の用紙の高さを指定します。用紙の高さの単位はinchです。

デフォルトは横置きA4の高さです。

--paper-size=WIDTH,HEIGHT

印刷時の用紙の高さと幅を指定します。用紙の高さと幅の単位 はinchです。

デフォルトは横置きA4です。

--slides-per-page=SLIDES

1ページに何枚のスライドを入れて印刷するかを指定します。

デフォルトは1枚です。

--margin={全部|上下,左右|上,左右,した|上,右,下,左}, --margin-*=MARGIN

1ページに複数枚のスライドを印刷する時のスライドの周りの 余白を指定します。

デフォルトではスライドの枚数に応じて調節しますが、2枚と8 枚以外の時はあまりうまくありません。

--page-margin={全部|上下,左右|上,左右,した|上,右,下,左}, --page-margin-*=MARGIN

印刷時のページの余白を指定します。

デフォルトでは余白はとられません。

--locale-dir=DIR

ロケール用データ(*.mo)を置くためのディレクトリを指定し ます。Rabbitをシステムにインストールせずに使う場合は Rabbitのトップディレクトリで以下のようにします。

% ruby -I./lib bin/rabbit --locale-dir data/locale sample/rabbit.rd

デフォルトでは/usr/local/share/locale/や /usr/share/locale/あたりが使われます。

--logger-type=TYPE

エラーログをどのように出力するかを指定します。guiを指定す るとエラーログはダイアログボックスに表示されます。rabbit の起動オプションを解析するときにエラーが起こることもある ので、--logger-typeはオプションの先頭で指定することをお薦め します。

% rabbit --logger-type gui ...

デフォルトはstderrで標準エラー出力に表示されます。

--use-druby, --no-use-druby

dRubyインターフェイスを使うかどうかを指定します。

デフォルトでは使います。

--druby-uri=URI

dRubyインターフェイスのURIを指定します。

デフォルトではdruby://:10101です。

--output-druby-uri, --no-output-druby-uri

dRubyインターフェイスのURIを表示するかどうかを指定します。

デフォルトでは表示しません。

--use-soap, --no-use-soap

SOAPインターフェイスを使うかどうかを指定します。

デフォルトでは使いません。

--soap-host=HOST

SOAPインターフェイスのホストを指定します。

デフォルトでは0.0.0.0です。

--soap-port=PORT

SOAPインターフェイスのポートを指定します。

デフォルトでは10103です。

--use-xmlrpc, --no-use-xmlrpc

XML-RPCインターフェイスを使うかどうかを指定します。

デフォルトでは使いません。

--xmlrpc-host=HOST

XML-RPCインターフェイスのホストを指定します。

デフォルトでは0.0.0.0です。

--xmlrpc-port=PORT

XML-RPCインターフェイスのポートを指定します。

デフォルトでは10104です。

--server, --no-server

サーバとして起動するかを指定します。

デフォルトではサーバとして起動しません。

--public-level=LEVEL

外部インターフェイス(dRuby/XML-RPC/SOAP経由)にRabbitの 機能をどのくらい公開するかを指定します。公開レベルは strict, move, read-size, change-size, size, read-source, change-source, source, allから選びます。後ろに挙げた公開 レベルほど多くの機能を公開します。

デフォルトではallです。

--comment-source=FILE

初期コメント用ソースのファイル名を指定します。

デフォルトではRabbitが提供する初期コメント用ソースが使わ れます。

--comment-encoding=ENCODING

初期コメント用ソースのエンコーディングを指定します。

指定しなかった場合は自動検出を試みます。

--migemo-dictionary-search-path=PATH1,PATH2,...

Migemoの静的辞書の検索パスを指定します。検索パスは --migemo-dictionary-nameで指定した静的辞書があるディレク トリか,静的辞書のパスを指定します。コンマで区切って複数 のパスを指定することができます。

デフォルトは/usr/local/share, /usr/shareです。

--migemo-dictionary-name=NAME

Migemoの静的辞書名を指定します。

デフォルトはmigemo-dictです。

--use-gl, --no-use-gl

もし可能であればOpenGLを使うかどうかを指定します。

デフォルトでは使いません。

--show-native-window-id, --no-show-native-window-id

もし可能であればウィンドウIDを表示するかどうかを指定します。

デフォルトでは表示しません。

ランチャーモード

コンソールがない環境でファイル名を指定せずに起動するとRabbit はファイル選択ダイアログを表示します。ダイアログでファイルを 選択すると、Rabbitはそのスライドを表示します。